第7日目 ダナキルツアー1日目 過酷!
9月14日 エチオピア メケレ
さあ今日からダナキルツアー
4日間にわたってこのツアーに関しての日記を書きます!
第1日目はいきなり今ツアーメインのエルタアレ火山火口見学
精神的にも肉体的にも過酷の一言に尽きる1日であった
が、読者には読みごたえのある1日かと
長いが是非この経験を少しでも味わってほしい
朝8時半にツアー会社受付に到着
そこから順調に積み込みを済ませ出発
車はトヨタの四駆、こっちで日本が人気なわけだ
計6台、20人ほどの観光客
国籍は日本、中国、フランス、オーストリア、アメリカ、スペインなど
うちのドライバーはかなりフレンドリーである
最初の数十キロは舗装された道を行く
こんなに舗装されてるのに揺れるのかと驚くがまだまだ甘かった
数回の細かい休憩を挟む
とても快適である、景色も素敵だ
ヨセミテ国立公園をすこし思い起こす
自然の中を小さく進むよう
3時間ぐらいで砂利道に入る
もう揺れるなんてもんじゃない
上下左右に止まらない
遊園地のアトラクションで数十秒なら大歓迎の動き
これが合計5時間ほど続く
途中車が止められる
外の銃を持ったおっさんとうちのドライバーが何かもめてるよう
御安心を、そのおっさんは国境付近の警備で僕たちに同伴している
どうやらそのおっさんが乗ってる車がパンクしたらしい
ということでその車の人が2人うちの車に乗ってくる
助手席2人、後部座席4人
なんでこんなところから過酷やねん
すでに気温は44度
その状態のまま1時間ほど進み
昼飯の場所へ
気温46度、これがこのツアーを過酷たらしめる要因のうちのひとつである
時期によっては50度までいくこともあるそう
昼飯を済ませ
またド悪路を2時間行く
僕は助手席にエチオピア人と2人掛け
もうぐったり
途中で交代してもらってなんとか息を吹き返す
そしてエルタレア火山火口までのトレッキングの拠点となるキャンプに到着
こんなところに住めるのかという僻地
昔からあるようで不自然な場所
すこしの休憩と夕食をとる
夕食のパスタが死ぬほど辛くぜんぜん食べられない
ここは普段は軍の国境警備用のキャンプだそう
因みにここエリトリアとの国境は外務省海外危険予測で危険レベル最大のレベル4
文言でいうと『直ちに避難してください』
そう言われてもツアーはあるし参加してしまう
上で寝るのだがそのためのマットや水をラクダに運んでもらう
トレッキングスタート
この日で1番過酷なのはこの登り
満月が雲でぼやけほぼ真っ暗なルート
星は見えない
ヘッドライトが照らすところだけが見えるが、どこまでも果てしなく同じ景色
キャンプの時から温い風は乾燥しているがねっとりとぬける
最初は草原で砂浜のよう、そしてだんだんと石が荒くなっていく
2時間もたてば、明らかに溶岩が固まったような岩の上を歩く
少しの硫黄の香りで近づいているのがわかる
最初の1時間は心臓が慣れていないのかかなりつかれた
話しながら歩いて行くとだんだん体が慣れていく
直前まで溶岩が見えないようなルートで余計に疲れる
結果3時間ほど歩いた
上まで行くとまたキャンプがあった
そして奥にはそこだけ赤いところがあった
ついに火口に到着
キャンプからまたすこし歩いたところに煮える鍋がある
キャンプでエルタアレ火山の説明を聞く
2週間おきにキャンプ地の手前まで溶岩が上がってくる現象があるという
直前にその現象があったらしく火口までにできたてと思われる溶岩跡がある
防犯ジャリジャリのような、霜柱のような感覚、ガラス分が多いのかと
とにかくもろく歩くとヒビが入ったりそこが抜けたりする
これが死ぬほど怖い
というか落ちたらマグマで死ぬ
雪のクレバスのよう
こんな意味で過酷だとは聞いてないない
びくびくしながら火口5メートルのところまで近づいた
たぶん各国の感嘆のセリフが聞こえる
中は煮えたぐってる
表面は温度が下がり黒くなるがたまに下からボコッとなる
それが大きいと歓声になる
しゃぶしゃぶの終盤でアクが表面を覆ってから煮え立つような感じ
風向きのせいか匂いはほとんど何もない
一生に一度しか見ないであろう自然現象
これが危うい美しさなのか
数分の後戻ることに
火口は広がりつつあるという
ということは近づいて今いる場所もいつかは崩れ落ちるということ
歩いていると地面の奥の方から抜け落ちそうな深い音
ガイドからここは通るななどという指示がとぶ
この帰る瞬間が1番精神的にやられた
大切なものは失ってから気づくとよく言うが
地面もそのうち
火口のキャンプでマットを敷いて寝る
空には満月とカシオペアと夏の大三角形
相対的感覚だがちょうど涼しい
この日は気持ちよく就寝
今日のツッコミ
これでいいのか国境警備